2014年

4月

22日

 

トイレに向かう廊下で「抜け出したらあかんよ」とか「あちこち行かんように」と注意され、血圧を測るタイミングで「監視カメラ、ばっちり映ってたみたいですね、ふふふ」と笑われ、エレベーターに乗るとき視線を感じて、自分から小声で、リハビリ行ってきまーす、とつぶやいたりして、リハビリに行くと「梅田さんのカルテに、外に出ようとしているところに遭遇、って書いてありましたわ」といわれる。これまで、歩く、立ちあがる、といった当たり前の動作を、ここまで細かく脳内分析して、意識を集中させるなんてことなかった。まだまだ自由に動かせないところも含めて、ちょっと、他人の体に意識が乗り移ってるようでもある。どんどん動作のメニューが増えて、リハビリ全体の時間も長くなり、進行のペースも早くやれてるので、近々歩行器がなくても外を歩けるようになるはず。大家さんが、先週末退院したことを自ら報告に来てくれた。入院中の病院食や早い消灯時間がいかに辛かったかいう話を聞きながら、そういった不満が少し懐かくも感じられる。自分はもうすっかり慣れたのかもしれない。食べたいものは食べたいし、家でひとりになって寝たいとおもうけど、それはそれ、その時が来たらでいい。10月に延期になったフィリピンの日程がほぼ決定したのを受けて、録音で同行してもらう西川くんと打ち合せ。山岳地帯カヤン村における合唱団のプロジェクトで、現地の報告もいろいろと届きはじめてる。停電が頻繁で、水が止まったら近くの水源まで汲みにいくとか、宿も食堂もないから近所のお母さんたちが食事を担当してくれるとか、今現在自分がおかれている環境、この入院生活とのギャップにクラクラくる。この企画がお蔵入りにならず、延期ですんでよかった。松尾さんと雨森さんがBreaker Projectのドキュメント本の報告のついでに、僕がネット通販で買ってそのまま事務所に送りつづけていたCD等もろもろを持ってきてくれた。スタッフの面々もおすすめの本なんかを持ってきてくれるので、入院生活が充実する反面、どんどん病室にモノが増えてゆく。あまり増やすとまた看護師さんに叱られるので、読み終わったり聴いた端から棚の中に閉まって、増えてないように見せかけてはいる。最後は東京に住んでるはずなのになぜか病室でよく見かける西光さんもいたので、相部屋で何人もいるのもどうかとおもって、皆で屋上に移動した。暗くなっていくなか、誰かと誰かが話すのを眺めてるのが楽しい。会話の内容は適当に聞きながしながら