ベッドの角度60°。視界的にはもう普通に座ってるのとかわらない。ふらふらしたり腰が座らない感じがあるけど、頭痛はキレイさっぱりなくなった。それよりも、長いこと座ってなかったからお尻がいたい。体に前後の感覚がはっきりして、カーテンの外から聞こえてくる音がより立体的になった。でも病室の窓は厚く、屋外の音はほとんど聞こえてこない。ただぼーっと座ってるだけで時間が過ぎていく。本を読もうとしても、見え方と聞こえ方が変化したせいで、気が散って座ることと両立できない。ベッドの高さを最高にしても。窓の外はまだ見ることができない。明日は試しに車いすに乗ってみるらしい。車いすに乗れるかでなく、カーテンの外へ出ることに不安を感じる。寛太くんから丸亀の美術館に到着したとの連絡。同時に、さやさんから安治川にはヌートリアという獣が住んでいるらしいという連絡。今やるべきことをやらなければいけないので、寛太くんと作業についてテキストのやり取りをすすめながら、でも本当はヌートリアのほうが気になって仕方ないので、合間にヌートリアのことを調べては、その情報そのまま寛太くんに送りつづけた。寛太くんには展示会場で不安のある箇所を中心に作品全般を確認してもらって、もし時間に余裕があれば、作品そのものをアップグレードしてもらう予定だった。そのために、松尾さんや竹崎さん、有元さんらの協力のもと、方々から作品のパーツを美術館に集めてもらっていた。最終的に作品のメンテナンスは無事に完了。アップグレードについては考えていたうちの半分が実現できたとの報告をもらえたので、丸亀についてはこれで一安心、ずいぶん気が楽になった。ただ、今回みたいな遠隔での作業はもうこりごりだし、巻き込んでしまった人たちにも本当に迷惑をかけた。遠隔でやるなら、作品自体を最初からその呈でもって、現場にいないことが面白さと取れるような内容でつくってないと成立しない。ソウルのパフォーマンスもそうだけど、なんとかその場は乗り切ることができても、実際に現場にいて確認したものじゃないと、決して自分が納得できるものにはならない。仮にそれがいい作品だったとしても