毎日だいたい7:30、12:00、17:30頃に食事が配膳される。この食事の時間だけは、普段テレビをみて笑ってる人も、独り言を言ったり歌ったりする人も、普段から全く音を立てない人も、全員が等しく黙りこくって、ひたすら咀嚼する音だけが病室に響く。箸やスプーンで食器をこするカチャカチャした音と、汁物をすするズズズ、飲み込むゴクリ、噛むときのぺちゃぺちゃモグモグくちゃくちゃパクパク。文字にすると品がないように感じるけど、周囲が静かだから際立つのであって、音が大きいわけじゃない。しんとした病室で、顔もみたことのない人たちと、同じタイミングで、同じような音を立てながら、同じものを食べている。寛太くんとスカイプで打ち合せ。病室なので筆談を交えながら、来週お願いしている丸亀の展示のメンテナンスとアップデート作業の確認。怪我をしてすぐの段階で、実際に何をやるかはっきりしないまま、展示で何かあったら助けてほしいとお願いしてあった。打ち合せといいながらほとんどは雑談に終始したけど、寛太くんが行けば間違いないという信頼があるので、この作業が終われば丸亀の作品が変なかたちで夢に登場することもなくなるだろう。窓際の桜がほぼ散って、残り一輪となる。一昨日くらいから外は寒く、昨日はヒョウが降ったらしい。大家さんが役所で健康保険の限度額申請を手続きしてくれたので、退院してからの生活の見通しが立った。先生の話では、コルセットになったら少しずつベッドを起こして、座る練習を始めていくらしい。ベッドに座れば、とりあえず窓の外を眺めることができる。窓は西側だから、なみはや大橋が見えるかもしれない。自転車で渡ると、潮や鉄のにおいと一緒に大阪のほとんどが見渡せる。真下の埠頭から見上げるのもいい。どちらの景色もぜんぜんきれいじゃないけど、大好きな場所