停電

ロスキルドは小さくて静かなところ。ほんとに小さいので大きなホテルみたいなものが無く、作家のなかでもホテルに泊まる人はコペンハーゲンから通いで、僕みたいな現地制作型の人は地元の一軒家に下宿するように分散して泊まってる。美術館は地元特有の古くてかわいらしい建物で、大きな中庭を囲うように建てられている。材料探しのため案内してもらったら、ぜんぶの棟に天井高めの屋根裏があって、改装されないまま手つかずの部分に探検気分をあじわった

 

僕だけ美術館の展示空間でなく"離れ"のような場所で展示することになっていて、合い鍵を与えられてるので、毎日誰よりも早くから作業をはじめて、誰よりも遅く帰る。お菓子とお茶を買い込んであるので、好きなときに休憩して小腹を満たしながらつくる

 

今日は作業中にとつぜん電源が落ちて、不安にかられてつくりかけのパーツを一個一個丁寧に検品したけど、どこもショートしてない。外へ出てみると、美術館の本棟も停電していることを伝えられ、そのまま門を出たら、町全体から電気がなくなり、大通りに人があふれていた。しばらくすると、電気がないままに皆お店のなかへ戻ってって、暗い店内で買い物をつづける。僕も近くのスーパーでネクタリンを買って、ぐるっとあたりを散歩してから美術館に戻った