2011年

9月

17日

ベルリンからコペンハーゲンに行く空港にて

 

チェックインの長い列で、僕の前にいた大荷物のおじいちゃんが、ずーっと、どこの国かわからない言葉をぶつぶつつぶやきながら、不安そうに周りを見回してる。すると、ある男が隙をみて、さりげなくおじいちゃんの前に割り込んだ。おじいちゃんは気づかない。気づかせようと肩をポンポンと叩いたら、おじいちゃんは振り返ると同時に何か喋りだして、どうやら、自分のフライトの確認してくるから荷物を預けてもいいか、と僕に頼んでるらしかった。ただでさえ右手が不自由なのにこの大荷物を???とおもったけど、列を一度でてしまうとうんと後ろに回らなきゃいけなくなるし、これまでの態度をみていておじいちゃんの気持ちはいたいほどわかったので、引き受けることにした。おじいちゃんはありがとうと言っていなくなり、それからしばらく大荷物と共に列を進んでたところで帰ってきて、自分の列はあっちだったよ!みたいなこと言って(たぶん)、再度僕にお礼を言っていなくなった

 

しばらく時間が経って、今度は例の割り込み男がだんだんそわそわしだして、自分より前に並んでる人たちに交渉して、順番を代わってもらってる。搭乗が迫って焦ってるらしい。人ごとでなく、僕の搭乗時刻もぎりぎりになってる。すると「コペンハーゲン行きの便は特設カウンターを設けたので、移動してください」みたいな場内アナウンスがなった。微妙に聞き取れなかったので、僕の後ろに並んでたアラブ系のコワモテの人にチケットを見せて確認したら、「そう、お前のことだ、あっちだ」といって奥のカウンターを指し示してくれた。カウンターの人には時間がないから走るように言われ、セキュリティは運良くマッハで通過して、振り返ると、あの割り込み男が後ろに並んでそわそわしてるのがみえた。どうやら彼も一緒の飛行機らしい

 

さらに通路を奥に入ったら、さっきのコワモテさんが僕を見つけるなり向かってきて、「ついてこい」といって早足で歩き出した。この人もまた、同じ飛行機だったのだ。そして、自分はコペンハーゲンに住んでて毎週末家族の住むベルリンに帰ってることや、いつもぎりぎりに搭乗手続きして走ってることなどを話して、ゲートに到着するなり「おめでとう、間に合った」といってもうすでに搭乗の始まってる飛行機に2人乗り込み、そのまま出航。コペンに到着した後の電車の乗り方やロスキルドへの行き方も教えてもらい、到着ゲートを最後にこのコワモテさんとは別れた

 

着いてからまわりをひとしきり見回したけど、コペンハーゲンの空港にあの割り込み男の姿はなかった